通関士試験で独学短期一発合格する秘訣(TOEICとの比較)

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通関士試験を受験される方は、TOEICテストを受けられている方も多いようです。

TOEICと言うと、「英語の実力を測る試験」ではありますが、その出題範囲や問われる能力がある程度限定されている試験と言えます。

TOEICと通関士を比較するとことで、短期合格の秘訣について考えてみました。

目次

1.出題範囲がある
2.能力試験である
3.引っかけ問題がある
4.まとめ

1.出題範囲がある

英語の実力を問うTOEICという試験があります。

単に「英語の実力を測る試験」ではありません。

このTOEICは、ビジネスの分野に特化しています。

したがって、ビジネス英語の実力を測る試験であると言えます。

貿易や契約に関する商用の英語の語彙力がないと高得点は取れません。

良く似た名前のTOEFLという試験がありますが、これは、大学などの学校生活における英語力を測る試験です。

したがって、対策が必要な英単語も全く異なるものです。

このように、「英語力を測る」と言っても試験によって出題範囲が異なります。

通関士試験でも同じことが言えます。

通関士は、「輸出入の通関手続きの代理・代行業」であることから、貿易業界唯一の国家資格と言われています。

そのようなことから、通関士試験の出題範囲について考えると、

「貿易実務」、「貿易関係の法律」、「貿易関係の英語」などが思い浮かぶと思います。

それらにも、TOEICやTOEFLと同様に、限定された出題範囲があると言うことです。

あくまでも、通関士試験の出題範囲内の「貿易実務」、「貿易関係の法律」、「貿易関係の英語」であって、それ以上でもそれ以下でもないということです。

したがって、通関士試験の出題範囲を知り、対策していくことが独学短期合格する上で重要になります。

それも、かなり限定された範囲と言えます。

短時間で把握できるので、「基礎知識」のカテゴリーを覗いてみてください。

2.能力試験である

先ほどは、TOEICは、単に「英語の実力を測る試験」ではなく、ビジネス英会話の実力を測るテストだと述べて、その出題範囲について言及しました。

「英語の実力」と言ってもいろいろな側面があります。

「英語の実行能力」と言い換えれば分かり易いですが、英語を駆使する能力にも「読む」、「聞く」、「会話する」、「書く」と言った分野があります。

これも出題範囲のひとつと言うこともできますが、少し趣が異なります。

TOEICでは、以下の2つのプログラムを選択して受験できるようになってきます。一般的には①を受験している方が多いでしょう。

①リーディング(読解)とリスニング(聞き取り)

②スピーキング(会話)とライティング(英作文)

「英語の実力」を問われていることに変わりありませんが、①と②では全く問われている能力が異なります。

①と②では、問題の質が異なるので、それに応じた異なる対策が必要になります。

それぞれの問題に慣れ、傾向を掴んでおく必要があります。

通関士試験も同じことが言えます。

例えば、通関士試験の3科目をTOEICと比較すると、以下のように対応します。

「通関業法」「関税法等」は、TOEICのリーディング(読解)とリスニング(聞き取り)

「通関実務」は、TOEICのスピーキング(会話)とライティング(英作文)

通関士試験では、通関に関する知識や能力を問われている訳ですが、「通関実務」だけは異質なものです。

性質上、実務能力試験と言って良いでしょう。

ただ、「実務能力試験」と言っても、試験内容は、実務との乖離があるため、実習試験ではなく実際は「演習試験」であると言うことになります。

「通関実務」に関しては、他の科目とは異なる能力を問われる試験である言えます。

問題に慣れて傾向を掴んで、時間内に解答する情報処理能力を問われていると言っても良いでしょう。

具体的には、複数の書類の情報を拾い出し、突合(照合)し、電卓で計算し、与えられた時間内に演習問題を解く能力が問われます。

能力と言うと大げさな言い方かもしれませんが、ある程度の習熟期間を必要とする性質があるということです。

また、実務と乖離していると述べた通り、通関実務に従事していて実力と知識を持っていても、通関士の「通関実務」の問題が解けるとは限りません。

通関士試験の問題に慣れ、傾向を掴んでおく必要があることは言うまでもありません。

また、「複数の書類の情報を拾い出し、突合(照合)し、電卓で計算する」という演習をするための時間と場所を必要とする点が、他の2科目と大きく異なります。

そういった時間と場所を確保することは、社会人は非常に難しくなりますので、「通関実務」の取り組み方次第で、合否を分けると言っても過言ではありません。

当サイトでは、「通関実務」の対策が重要と何度も書いていますが、他の2科目の対策を軽視して良いと言っている訳ではありません。

3.引っかけ問題がある

TOEIC試験では、ネイティブ(英語を母国語とする)の方でも満点を取ることは非常に難しいと言われています。

英会話学校の講師をしているイギリス人、オーストラリア人、アメリカ人、カナダ人などがTOEIC試験は難しいと、口を揃えて言っているのを耳にしたことがあります。

あるイギリス人は、不愉快そうな顔をして「いやらしい」と言っていました。

そういう側面が通関士試験にもあります。

その「いやらしさ」はTOEICとは比較にならないかもしれません。

また、悪問(難問・奇問)がちりばめられている上に、いやらしいひっかけ問題が随所に仕掛けられています。

この『いやらしい「ひっかけ問題」が存在すること』は全科目に共通して言えることです。

このようなことから、上述の通り、「通関実務」以外の2科目を疎かにして良い訳ではないということです。

社会人なりの時間の有効活用を考えて、隙間時間を利用した対策を講じるなどして「通関実務」以外の科目には、対応を変えて臨む必要があるかもしれないと言うことです。

もちろん時間に余裕のある方は、じっくりと腰を据えて全科目に取り組むことが可能でしょう。

『いやらしい「ひっかけ問題」の実態』に関しては、ケアレスミス対策に関する以下の記事を読んでもらうと具体的に理解できると共に、試験対策にもなると思います。

通関士試験直前!独学合格ケアレスミス対策(01)(誤認)文章問題を正しく読む

4.まとめ

上述の内容より、内容より導きだされる通関士試験に短期独学合格するための秘訣は、以下のようになります。

出題範囲を知り、問題に習熟して傾向と対策を知り、ひっかけ問題や悪問に躓かないようにして、合格基準を満たすための勉強をすることです。

そこで、重要になってくるのが問題集の良し悪しです。

出題範囲に関しては、当サイトの記事を読み進めていけば把握できると思います。

通関士試験を独学短期合格したいけれど仕事で時間がとれない社会人の勉強方法

オススメの問題集に関しては、以下の記事をご覧ください。

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名前:スギモト 通関士試験(平成18年度)を6か月の勉強期間を経て短期合格しました。 通関士試験に短期で合格するための情報を集めてみました。 通関士試験合格を目指す方のお役に立てれば幸いです。