仕事や勉強の進捗管理も大切ですが、健康管理が実は最も大切だったりしますので、こんな記事も書いています。
医療業界では、オーラル・ケアについては、
最近は以前にもまして重要視する傾向があるようです。
ということで、
今回は、虫歯「う蝕(うしょく)」について書いてみます。
試験直前になって歯が痛くなると、いろいろと困りますよね。
歯痛を我慢したり、通院しなくてはいけなくなります。
頭痛も虫歯が原因となっている場合があることをご存知ですか?
鎮痛剤で痛みをごまかしたりできるかもしれませんが、放置しておくと恐ろしい結果になりかねない虫歯の対策について書いてみます。
受験できなくなるという最悪のパターンについても書いてみたいと思います。
目次
1.虫歯を放置すると死ぬ?
2.症状は歯痛だけではない
3.虫歯になりやすい人
4.対策
5.まとめ
1.虫歯を放置すると死ぬ?
週末に都合をつけて歯科医に行くのはただでさえ忙しいのに、うんざりしますよね。
だからと言って、痛みを我慢したり、鎮痛剤でごまかしたりしていると、とんでもない事態になることもあります。
私は親知らずを放置していて、横の歯が親知らずの影響で1/4ぐらい溶けてしまった上に、虫歯になっていたという経験があります。
親知らずが真横を向いて生えてきて、隣の奥歯を押しつぶそうとしていたようです。
大学の口腔外科を紹介されて行ってみると、時期が悪かったのか研修生10人ぐらいに囲まれて見学治療を受けました。
ドリルで穴を開けて、大工道具のようなものでミシミシ・バキバキと親知らずを「破壊」していました。
そんな治療は麻酔が効いているので、たいしたことはないのですが、
私がその大学の口腔外科に行って衝撃を受けた体験があります。
それは、隣で待っている方の様子がおよそ歯科受診とは思えない様相だったからです。
その方は額から汗をだらだら流しながら、半開きになった口からも唾液を流し続けていました。
付き添いの方がタオルで汗を拭いながら、洗面器を持って唾液を受けてあげていました。
その方は、「痛い」という言葉以外は、何を言っているかほとんど聞き取れませんでした。
私は医者ではないので、何の病気かはっきりと言うことはできません。
ただ、ネットで調べると、似たような症状の病気がでてきました。
顎骨炎(骨髄炎)というものです。
虫歯が進行して虫歯の細菌が顎骨に達すると、起こる病気のようです。
症状としは、
「つばを飲み込むと痛い」「口が開かなくなる」「下唇が麻痺する」「全身の倦怠感・食欲不振」「発熱」などが見られるようになるそうです。
さらに悪化すると血流に虫歯の菌が流入して「敗血症」を併発し、死に至る場合もあるとのことです。
私が見た方は、つばを飲み込むのが痛くて、口が動かせなくなった状態で受診したのではないかと思います。汗をかいていて、発熱もあったのかもしれませんね。
そんな恐ろしい事態になってしまった場合は、受験どころではなくなりますよね。
仕事も休んで入院ということも十分あり得ます。
欧米に留学や海外出張中であれば、何百万円という治療費用がかかってきます。
2.症状は歯痛だけではない
そんな恐ろしい虫歯ですが、歯が痛いという以外の症状も出てくるようです。
「鈍い頭痛」
「首の痛みや肩こり」
「悪臭の強い鼻水」
「ほほの痛み」
などです。
頭痛や肩こりは、虫歯があるのと反対側で食べ物を噛むことで、噛み合わせのバランスが悪化して起こるそうです。
仕事や勉強に支障をきたしている頭痛や肩こりの原因が実は虫歯かもしれません。
ほほの痛みは周辺の神経組織に影響が及んだ場合、
悪臭の強い鼻水というのは、鼻の方に影響が及んだ場合に出る症状だそうです。
3.虫歯になりやすい人
大人の虫歯になりやすい人の特徴を挙げてみます。
参考にさせていただいたのは以下のホームページですが、分かり易く良くまとまっていて、一読の価値ありです。
「朝起きたとき、口が渇いている感じがする」
「唇がかさつきやすい」
「いびきをよくかく」
「歯の表面が茶色くなりやすい」
「たばこを吸う」
「甘いものなど、間食をよく食べる」
「スポーツドリンクや清涼飲料水をよく飲む」
「歯磨きにフロス・歯間ブラシを使っていない」
「寝る前に歯を磨かないことがよくある」
思い当たる項目はありますか?
「歯磨きにフロス・歯間ブラシを使っていない」という項目がありますが、
私は歯間フロスを使うようになって以来、歯科医に検診以外で行ったことがないので、かなり大きな効果があると思っています。
欧米では当たり前の歯間フロスですが、日本ではまだまだ普及していないようです。
欧米の方は歯科治療費用が日本に比べると高額であり、日本ほど気軽に受診できないため、
歯間フロスも含めたオーラル・ケアの意識は異常に高いと聞きます。
虫歯予防目的のオーラル・ケアにかけるお金も意識もテクニックも、
相当高いのだそうです。
ちなみに、私が知っている外国の方は意識が高すぎたのか、
歯の磨き過ぎで歯が磨り減ってしまっていて、歯科医師から注意されていました。
(↓代表的な製品はこれです。確かにコストパフォーマンス以外は、文句のつけようのない出来栄えです。)
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歯間フロスは慣れてくるとやめられなくなります。
電動歯ブラシできちんとマニュアル通りに磨いてつるつるになった後で、歯間フロスを使ってみると、歯の間にはさまっていたものが出てきたりします。
嘘だと思っている方は試してみてください。
というよりも、後述の「世界保健機関の報告」にも書いてありますので、おすすめします。
(時間効率・奥まで届く、歯茎を傷めないブラッシングの質などを考えると手磨きには戻れなくなります。電動歯ブラシももちろん、必要かつおすすめですね)
しかし、歯ブラシよりも、歯間ケアよりも、もっと重要なことがあるようです。
それは、「口腔内を酸性に傾けない」ということだそうです。
上記の原因に、
「甘いものなど、間食をよく食べる」
「スポーツドリンクや清涼飲料水をよく飲む」
とありますが、
勤務中や勉強中に飴を舐めたり、清涼飲料水をブドウ糖補給も兼ねて摂取することがあると思いますが、これが原因で虫歯になる可能性が高いようです。
「歯が出てこない」という子どもの歯を診察したところ、スポーツドリンクばかり飲んでいたため、糖分が原因で歯が溶けてしまっていたという事例もあるそうです。
この「歯が溶ける」ような口の中の状態にしておくと、虫歯に最もなりやすいのだそうです。
ちなみに、ウィキペディアにはこのようなことが書いてあります。
飴をなめ続けること、スポーツ飲料を飲むとで、歯が溶ける
出典:ウィキペディア「う蝕」
清涼飲料水には酸性度の強い飲料が多く、歯を浸しておくと歯が溶けることが知られている。
こうした飲料は1分で歯を溶かしはじめる
スポーツドリンクを飲んだり、清涼飲料水を良く飲むという方は注意が必要です。
飴やお菓子など、事務職をしている方にとっては必需品とも言える
間食とその内容は非常に重要となるようです。
砂糖入りのドリンクを飲んだり、間食を食べたりした後は、
歯ブラシをしたり、歯間ケアをする機会がほとんどないからです。
4.対策
虫歯予防には、
「口腔内を酸性に傾けない」ということが何よりも重要なようです。
ウィキペディアには、このようなことも書いてあります。
2003年の世界保健機関の報告にあるように
口腔清掃(歯間ブラシや歯ブラシで磨くなど)は
出典:ウィキペディア「う蝕」
齲蝕(うしょく=虫歯)を予防するという証拠がなく、
関連性が高いのは飲食である。
口腔清掃は、歯が酸に侵食される際の酸性度を弱めたり侵食時間を短縮させるのであり、
口腔内をなるべく酸性に傾けない飲食というのが事実に即した予防となる。
自分でできる口腔清掃のパーソナルケアとして、主に1日最低2回のブラッシングと最低1回のデンタルフロスなどによる歯間清掃がある。
歯科で行うプロフェッショナルケアとして、数ヶ月ごとの定期的な歯科検診やPMTC(専門的機械的歯面清掃)がある。リスクの高い部位には年に1回X線写真を撮るのも良い。
歯垢は細菌が集まって膜を形成したバイオフィルムだとも捉えられている。歯垢が熟成して細菌が密集した状態は、歯の表面に強固にくっつき殺菌剤も効きにくい。
こうしたバイオフィルムの破壊にはPMTCが有効である。PMTCによってバイオフィルムを破壊した状態に対して、さらに3DSによって専門的に殺菌することができる。
フッ化物配合の歯磨き剤で予防率が20~30%なのに対して、フッ化洗口で40~60%の予防率とフッ化物洗口のほうが効果は大きい
(このフッ化物に関しては、「至適濃度のフッ化物が歯質を強化し、再石灰化を促進するため」とされています)
後半は何を言っているか専門用語が入って分かりにくい部分もありますが、
要は、定期的に歯科検診を受け、取れなくなった歯垢を歯科医に落としてもらいましょうということでしょうね。
それから歯を強化するフッ化物を使うことは予防効果があるということですね。
5.まとめ
歯科治療は症状があればできるだけ早く受けておきましょう。
しかし、予防こそが最も大切で、医療費も抑えられます。
歯間フロスや電動歯ブラシを使いましょう。
フッ素入りの洗口液や歯磨き剤を使いましょう。
最も重要なのは、口の中の酸性度を上げないことです。
仕事中や勉強中に飴を舐めたり、清涼飲料水をブドウ糖補給も兼ねて摂取することがあると思いますが、
休憩の後は水や洗口液で口をゆすいだりして、リフレッシュしましょう。
洗口剤(マウスウォッシュ)やうがいができない時も、せめて水やお茶を飲むなどするようにしましょう。
もちろん「人前で水やお茶でうがいをして飲み込みましょう」と言っているわけではないです。できれば洗口剤(マウスウォッシュ)をおすすめします。
最近はガムよりもタブレットが流行していますが、こちらも甘味料はキシリトールなどの虫歯対策を考えたものを選ぶようにした方がいいでしょう。
(↓キシリトールが100%でしかもタブレットタイプです。ケースもいい感じですね)
(↓リン酸オリゴ糖カルシウム(POs-Ca)も 出典:ウィキペディア「う蝕」で有効であると出てきます。)
ガムの方が、いろいろメリットがあるのですが、人気低迷しているようです。家ではガムを噛んでみてはいかがですか?勉強する上で噛むということは良いそうですよ。
(↓実際は唾液の分泌増加と脳の活性化を考えるとガムの方が良いようです)
この機会に歯の治療とデンタルケアを完璧にして、心置きなく海外でおいしいイタリア料理やフランス料理を楽しまれてはいかかでしょうか?
健康管理に関しては、食事管理についても書いています。