通関士試験でセオリーを知らないと難易度は確実に上がる

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セオリーを知らないで受験すると必然と難易度も上がります。

通関士試験の場合は、受験勉強を開始した時点でセオリーを知っているか否かで合否が分かれると言っても過言ではありません。

もしかすると、セオリーを知らずに通関士試験に挑む人が多いので合格率が低く難易度が高いと思われているのかもしれません。

短期一発合格を目指して勉強を始めても、セオリーを知らなければ合格にたどり着けないばかりか、次年度に合格するための糧にもならず諦めてしまう人もいるかもしれません。

しかし、セオリーを踏まえて勉強を継続できれば、時間に個人差はあっても合格ルートを進むことができます。

通関士試験で絶対に知っておくべきセオリーについて、少し大げさかもしれませんが山岳登山に例えて説明してみたいと思います。

(山岳登山など一瞬の判断ミスが命取りとなるような世界の話はいろいろな意味で参考・教訓となります。ビジネスの世界でも山岳登山から部下に危機管理能力を学ばせるという会社もあるほどです。)

なお、2019年度の合格率発表に関して、科目免除と難易度(合格率)についての考察は、以下の記事をご覧ください。

目次

1.絶対に知っておくべきセオリー
2.セオリーを知らないと遭難する
3.通関士試験は低山だと舐めてかかる

1.絶対に知っておくべきセオリー

『「通関実務」という科目は最優先で取り組む』ということが通関士受験における絶対に知っておくべき最重要セオリーと言えます。

「通関実務」という科目は、
電卓を叩きながら計算しつつ、
座って勉強に取り組める、
ある程度まとまった時間が必要になります。

社会人にとっては、この座って勉強に取り組む時間を作ることは非常に難しいと言えます。

追い込み時期にまとまって通関実務をこなそうとしても時間が作れず、手遅れになる可能性もあります。

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社会人での通関士試験合格は冬山レベルと言って差し支えないでしょう

このようなことから、

できるだけ早く「通関実務」にとりかかって習熟しておくことが非常に重要になってきます。

「通関実務」に取り掛かるのが遅れれば、習熟度が低いままで本試験に挑むことになるためいろいろな弊害が出てきます。

例えば、習熟度が低いままで試験に挑み、問題を解く時に時間をかけてしまうと「正解率の高い問題」にじっくり取り組む時間がなくなってしまいます。

「正解率の高い問題」とは、大多数が正解している問題ということになりますが、

「正解率の高い問題」に取り組む余裕がなく、取りこぼしてしまうことは致命的と言えます。

なぜなら、試験の合格基準が60%から50%程度に引き下げられるような年が存在するからです。

そんな年には特に正解率の高い問題を少しでも取りこぼさないようにできるかどうかが合否を分けると言えます。

また、

時間不足は、計算間違いや見落としといったケアレスミスによる失点の発生原因となります。

単純なミスを見直す時間がなかったために不合格になる可能性もあります。

以上のようなことから、

社会人で短期合格を目指しておられる場合は、試験対策開始と同時に「通関実務」に取り掛かることになると思います。

そして、それは暗記が多い科目(通関業法と関税法等)はできるだけ隙間時間を利用して勉強をしていくという取り組み方になると言うことを意味します。

2.セオリーを知らないと遭難する

テキストではたいていは、3番目に書かれているのが「通関実務」であり、順番に試験勉強を進めていくと最後になりがちです。

このようなことから、暗記物の法律科目(通関業法と関税法等)の勉強を丁寧にして合格レベルに達しているのにもかかわらず、

「通関実務」を落として不合格になってしまう方が多いのです。

上記のようなセオリーを事前に知っていれば不合格は避けられたかもしれません。

ところで、上記のようなセオリーについて、冒頭にさらっと書かれているテキストもあれば、まったく書かれていないテキストも存在します。

選んだテキストにセオリーが書かれていなければ、受験開始早々道に迷った状態であると言えるかもしれません。

ここで少し登山のセオリーについてお話しさせていただきたいと思います。

通関士試験と同様に、登山にも同じようにセオリーが存在します。

ただし、こちらの場合は知らないと生死に関わるものです。

最近では登山ブームの再燃もあり、標高が500メートル程度しかない低山でも遭難事故が頻繁に発生するようになっています。

実は私の住む地域にある低山でも遭難事故が発生しています。

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どのような遭難かと言うと、この写真のような整備された登山道がある低山での道迷いを原因とするものでした。

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登山道がわかりにくい山も確かにあります

一般登山道よりも趣のある「山らしい」別のルートに分け入って迷った後、

遭難してしまったそうです。

通関士試験でも「法律用語」や「貿易実務用語」といった分野で、テキストに書かれていないようなことまで覚えようとされる方がおられるようです。

それは、まさに一般登山道から外れるようなものです。

もしそんな気持ちになられた時は、「法律用語」や「貿易実務用語」に関する別記事をお読みください。

登山の話に戻りますが、

ご存知なければ意外に思うかもしれませんが、山岳遭難の原因の1位は「道迷い」なのです。

道に迷うとセオリーを知らない方は、沢(谷)へ向かって降りてしまって遭難するというパターンが多いようです。

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迷うと、谷(沢)をつたって降りていこうとしがちです

日本の山は、地図上に滝がなくても実際に沢に下りてみると必ず滝があると思っておいて間違いないそうです。

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沢を下っていくと、急峻な日本の山では
たいてい滝にたどり着きます

遭難している最中に、滝を無理に登ったり降りようとしたりして滑落事故を起こし、最悪の事態に陥る場合もあるそうです。

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電波も届かず、焦りから判断を誤ってしまうそうです

その辺のことは「山岳遭難」で調べてみると、恐ろしいほど多くの情報が出てくると思います。

「迷ったら、絶対に沢(谷)に向かって降りてはならない」

「迷ったら必ず登り返す」

もし山に登ってみたい方で、このセオリーをご存知でないならば覚えておいた方が無難だと思います。

ここで、通関士試験の話に戻りますが、

通関士試験の受験経験者の話でよく聞くのが「2年目に合格した」という話です。

もしかすると1年目は「セオリー」を知らなくて不合格になった方が、2年目には不合格の原因となった「通関実務」を重点的に勉強するからかもしれませんね。

とにかく、何事においても、
セオリーは知っていないと危ういと言わざるを得ません。

3.通関士試験は低山だと舐めてかかると危ない

通関士試験というものは、他の難関国家試験と比べると「低山」に見えるかもしれませんが私はそうは思いません。

法律用語や貿易実務用語といった専門用語に対して適切に対応する必要があるということに加えて、

「通関実務」という座って取り組む時間が必要であり、隙間時間での対策が難しい科目」の勉強を時間の制約がある中でしなければならないからです。

また、「通関実務」という科目にはもうひとつの顔があります。
それは「初見殺し」であるということです。

初見殺しとは、初めて遭遇すれば絶対に解けないような問題のことです。

ある程度の量の問題を解いて、いろいろなパターンを知っておかないと解けないような性質を持っています。

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通関実務は冬山といっても過言ではありません

このようなことから、6ヶ月程度の勉強期間で合格できるような
「低山」などと舐めてかかると痛い目にあいます。

登山と同様に、セオリーを知らなければ遭難必至(不合格必至)と言っても過言ではないでしょう。

セオリーを踏まえた上で、自分に最も適した登頂(合格)のためのスタイルを選択できて初めて受験対策の第一歩を踏み出せたと言えるのではないでしょうか。

以下の記事では、実例を挙げて合格する上で最適なスタイルを選択することの重要性について書いています。

受験慣れしていて、自分のスタイルが確立しているという方も、思わぬ箇所で落とし穴に落ちる可能性があります。

有名大学の受験に合格した実績があっても1年目は不合格となってしまった方もおられます。

自分のスタイルは確立していても、通関士試験に関する、定石(セオリー)についてはあまり良く知らないという方は、以下の記事を読み進めてみてください。

参考資料:「山で遭難する理由」BC穂高(製作:太田毅彦)

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名前:スギモト 通関士試験(平成18年度)を6か月の勉強期間を経て短期合格しました。 通関士試験に短期で合格するための情報を集めてみました。 通関士試験合格を目指す方のお役に立てれば幸いです。