通関士合格に必要な基礎となる知識を簡単にまとめてみました。
これは独学や一発合格、短期合格といったことに関係なく必要であり、予備校や通信講座を受講されている方でも意識していなければ危うい知識と言えます。
前回は以下の記事「合格基準」でした。
今回は「問題集」です。
目次
1.合格のための重要ツール
2.出題頻度の高い問題を優先する
3.問題を選別できる問題集
4.絶対に解いてはいけない問題集
5.絶対に見てはいけないテキスト
6.まとめ
1.合格のための重要ツール
通関士試験合格のためには、苦手科目を作らず、各科目の正解率が60%以上を目指す試験対策をすることが絶対不可欠となることは前回記事でお伝えした通りです。
そのための具体策として、出題頻度の高い問題をいかの多く解けるようにできることが重要となりますが、
そこで、重要なツールとなるのが「問題集」となってきます。
では、重要なツールである「問題集」は、どのような物を選択すれば良いのでしょうか。
2.出題頻度の高い問題を優先する
出題頻度の高い問題とは、過去の試験で出題頻度の高い問題ですが、
ほとんどの受験者が、この出題頻度の高い問題について重点的に対策をしてきます。
そういった出題頻度の高い問題は、当然のことながら本試験では正解率が高くなります。
そういった正解率の高い問題を取りこぼすことがなければ、
仮に難問や奇問が40%以上を占めていて、60%の合格基準に到達できなくても、合格できる可能性が出てきます。
なぜなら、難問や奇問を出しすぎて、合格者数が極端に落ちこむ場合は、合格基準が引き下げられる可能性があるからです。
違う考え方をすると、難問や奇問はいっさい解答できなくても、正解率の高い問題さえ解けていれば、合格できると言えます。
3.問題を選別できる問題集
少し極端な言い方をすると、難問や奇問には関わらなくても問題はないと言うことになります。
そうすると、
過去問での出題頻度の高い問題だけを確実に取れるように対策すれば良いということになります。
このようなことから、 出題頻度を選別できる問題集を選択する必要があると言えます。
4.絶対に解いてはいけない問題集
上述のことから、「出題頻度」が明確に表示されていない問題集は解くべきではありません。
また、過去に出題されていたとしても、出題頻度の低い難問や奇問を多く載せている問題集も解くべきではありません。
実は、通関士試験の問題集の中には、難問や奇問を参考程度に解かせるものが存在します。
その問題集を出している会社は、出題頻度が低く試験範囲から逸脱した項目を記載したテキストも出しています。
「実務に即した内容を学習してもらいたいから」という理由があるそうですが、そのような教材は、「試験対策問題集」として使用することは避けるべきだと思います。
通関士試験に合格するという目的ではなく、実務に即した内容を学習してもらいたいという目的で「通関士試験対策問題」や「通関士試験対策テキスト」を作っているようです。
登山や航海に出る人に、狂ったコンパスを売っているようなものです。
そんな絶対に読んではいけないテキストや問題集については、当サイトでは一切紹介しておりませんので、お察しください。
このようなことから、合格するための重要なツールである問題集は、きちんと選定する必要があるということです。
5.絶対に見てはいけないテキスト
上述の通り、問題集の選定は重要ですが、もちろんテキストの選定も重要です。
テキストは、全体のおおまかな流れを理解するために問題に取り掛かる前に一度は通して読んでおく必要があるでしょう。
そして、完全に理解できなくても立ち止まらずに読み進めていくことも必要です。
最初は、出題頻度の高い事項がどのようなものであるか、確認する程度でも良いのです。
途中で理解できない部分が出てきても、読みすすめていくうちに、遡って理解できていくことが多いと思います。
どうしても理解できないという場合は、法律や貿易に関する専門用語で行き詰っているだけかもしれません。
そんな場合は、当サイトの記事を読んでいただければ、ほとんど解決できると思います。
ただし、さきほども述べた通り、
「絶対に解いてはいけない問題集」と共に、「絶対に読んではいけないテキスト」も存在するということを忘れてはなりません。
そんなテキストを選んでしまった場合、重要な要素である出題頻度を確認できない状態にいきなり陥ることになります。
6.まとめ
合格するための重要ツールとして、出題頻度の高い問題を選別できるきちんとした問題集を選定することは非常に重要です。
問題集はGPSやコンパス・地図に例えても良いほど非常に重要なツールであり、選定ミスはあってはならないと考えるべきです。
狂ったGPSやコンパスを持って未開の領域に踏み込むことは、冒険でもなく自殺行為としか言い様がありません。
次回は見落としがちな「難易度を上げる要素」について書いています。