通関士試験独学一発合格のセオリー(1)通関実務

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通関士試験に合格するための勉強をする上で必要な基礎知識を簡単にまとめてみました。

これは独学や短期一発合格といったことに関係なく必要な知識です。

優先順位の高いものを個別的に記事にしています。

今回は「通関実務」です。

目次

1.通関実務
2.順番通りというルールはない
3.通関実務は1番目でも良い
4.早くから習熟する必要がある
5.社会人が特に注意すべきこと
6.まとめ

1.通関実務

受験対策を始める前に、絶対に知っておかなければならないことがあります。

それは、

試験対策開始後、できるだけ早く「通関実務」にとりかかって習熟しておく必要があるということです。

一般的なテキストでは、

1番目に「関税法等」、

2番目に「通関業」、

3番目に「通関実務」という順番で書かれています。

このテキストの順番通りに試験対策に着手すると、必然的に「通関実務」の対策が後回しになります。

これが原因で1年目の試験は不合格になってしまうことが多いようです。

2.順番通りというルールはない

テキストの順番通りに勉強を進めていかなければならないというルールはどこにもありません。

「通関実務」は他の2科目を勉強していなくても学習することが可能です。

「通関実務」という科目は、「算数」に性質が似ていると言えます。

これに対して、「関税法等」や「通関業法」は、「歴史」や「地理」に性質が似ていると言えます。

歴史や地理ができなくても算数はできます。

仮に「関税法等」が「算数」で、「通関実務」が「数学」のような「基礎・応用科目」の関係性があれば、順番に取り組む必要がありますが、その必要はないということです。

3.通関実務は1番目でも良い

「通関実務」は1番目に取り掛かかるべき科目と言えます。

後回しにして、試験直前に短期錬成で習熟できると考えていると、勉強量が不十分になり、通関実務が原因で不合格となる可能性があります。

習熟度が低いままで本試験に挑むと、必然的に処理速度が遅くなってしまい、ケアレスミスをしてしまう可能性が高くなり、見直しをする時間もなくなります。

通関実務は算数と良く似ていて、与えられた時間内にこなすためには、ある程度の習熟を要します。

取りかかるのが遅れれば遅れるほど、不利になることは言うまでもありません。

授業カリキュラムで「算数」だけを後回しにしている学校があるでしょうか?

それと同じように考えると良いと思います。

4.早くから習熟する必要がある

「通関実務」という科目の性質について、もう少し詳しく分析してみます。

「通関実務」とは、

与えられた資料(書類・表など)を分析して、

必要な情報を拾い出し、

電卓を叩いて計算して解答を導き出す

ということが本試験で実演できなければ得点が難しい性質を持った科目と言えます。

このようなことから、「通関実務」は、「算数」で計算問題を解くのと同じような、演習が必要な科目と言えます。

この演習を時間内に正確に処理できるように力を付けるためには、

早くから「通関実務」に習熟しておく必要があるのです。

冒頭で、

試験対策開始後できるだけ早く「通関実務」にとりかかって習熟しておく必要がある』と述べましたが、

この「通関実務」の対策をするには、

拾い出した情報を分析して書き留めたり、

電卓を叩いて計算するという作業を抜きにして、

習熟するということは不可能なのです。

「座って勉強する時間」を確保できなければ、

合格レベルに到達することはできません。

他の2科目は、工夫次第で通勤時間などのちょっとした隙間時間を利用して学習することは可能ですが、

「通関実務」という科目はそれが難しい科目と言えます。

5.社会人が特に注意すべきこと

「通関実務」は、他の科目と比べると、勉強の性質が異なることを早い段階から意識する必要があります。

特に、今まで学生だった方は、

教室や塾、自宅で座って学習することに慣れていると思います。

歴史は「講習」で、算数は「演習」であるといったことを、あまり意識してこなかったかもしれません。

仕事をしながら勉強をすることになると、「講習」と「演習」との違いがかなり大きいと実感すると思います。

「講習」はノートや録音があれば、どこでも学習可能ですが、

「演習」は通勤時間に学習することは難しいからです。

社会人が仕事をしながら勉強するということは、学生の時とは状況が全く異ります。

仕事があるために、「学習できる時間」と「学習の質」が大幅に制限されます。

「電卓を叩いて計算をする」という「演習」が休日以外にどれだけできるか考えて勉強計画を立てる必要があるでしょう。

6.まとめ

「通関業法」や「関税法等」をおろそかにして良いという意味では決してありませんが、

特に社会人は、学生の時とは違って、「通関実務」の勉強に利用できる時間が限られてくるため、

『試験対策開始後できるだけ早く「通関実務」にとりかかり、習熟しておく必要があるということ』

を意識しておかないと1年目は失敗する可能性が非常に高くなります。

上記の内容は、合格するために必要不可欠な情報です。

この情報が欠落したままでいると、不合格になる可能性が非常に高くなることを意識しておくことが大切です。

この情報を加味して自分に合った学習計画を立てることが通関士試験合格にとって絶対に必要な部分と言えるでしょう。

次回は、絶対に知っておくべき「法改正」について説明します。

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名前:スギモト 通関士試験(平成18年度)を6か月の勉強期間を経て短期合格しました。 通関士試験に短期で合格するための情報を集めてみました。 通関士試験合格を目指す方のお役に立てれば幸いです。