今回は通関士試験に関するネット上の情報で特に個人が運営しているブログについて考えてみました。
私のサイトも含めて言えることですが、
書かれている情報が信用に値するのか見分ける方法はあるのでしょうか。
ネット上で検索上位に挙がってくるサイトを見てみると様々なサイトが乱立しています。
どういったサイトが信用に値するのか、
どのように情報を処理していくべきかについて考察してみました。
目次
1.ネット上の情報
2.営利的か非営利的か
3.非営利的なサイト
4.営利的なサイト
5.なぜ検索サイトで上位にくるのか?
6.そのサイト信用できますか?
7.いろいろなデメリット
8.まとめ
1.ネット上の情報
まずは、ネット上の情報について簡単に分類してみました。
「通関士」だけで調べると税関や企業などあまりにも情報量が多いので、
「通関士」「独学」のキーワードで絞り込んでみました。
20位以内に入っているサイトは、
たいていは、以下のように分類できます。
①通信講座や予備校のサイト
②資格試験に特化した試験情報を集積したサイト
③個人の情報サイト(ブログ)
①に関しては、企業のサイトということもあって上位に入ってくるのは不自然でもなく違和感も感じないのではないでしょうか。
信用していいかどうかは資料を取寄せれば良いだけなので特に考察する必要もないでしょう。
②に関しては、非常に簡潔で価値のある内容を書いたサイトもありますが、説明不足に感じるものが多いように感じます。
また、最新情報に更新されているのか確認ができないようになっているサイトもあります。
簡潔ですぐに読めるので目を通しておいても良いかもしれません。
「なぜこの程度の情報量を提供するだけで検索上位にくるのか」と疑問に思うサイトに関しては
グーグルなどの検索サイトから「資格」などの特定の分野で高い信用評価を得ているためと思われます。
このことに関しては後述の内容を見てもらえば理解してもらえると思います。
③個人の情報サイト(ブログ)に関しては、当サイトも含めていろいろなサイトが乱立しています。
それらは、かなりのボリュームがあるサイトとなっています。
ただし、貿易や英語などの記事が多いサイトは、通関士試験に関する情報量はそれほどでもないと言った例が多数見受けられます。
当サイトのように通関士試験に特化して記述しているサイトにだけ的を絞って見ていくと、以下のように分類できます。
ちなみに私が簡単に分類しただけであり、こういった呼称が適切ではないかもしれません。
2.営利的か非営利的か
営利的なサイトとは、アフィリエイト収入は別として、入会金や商材費をいくらか出せば全ての情報が見られるような仕組みにしてあるサイトを指します。基本的にはお金を出さないと重要な部分は非公開となっています。
非営利的なサイトとは、アフィリエイト収入は別として、特に入会金や商材費などの情報量を出さなくても全ての情報を見ることのできるサイトです。
当サイトは後者(非営利)に属します。
3.非営利的なサイト
非営利的なサイトは個人的な体験談を載せているだけでなく、
「経験上知り得た知識を後続のために伝えたいという意欲」や
「まとめておきたいという思い」
を汲み取ることができるサイトが多いように思います。
また、非営利的なサイトの情報は全て無制限に公開されているために誰でもゆっくりと吟味して精査することができます。
もちろん閲覧する時間を消費することを読者に強いることになりますが、その情報を取り入れるかどうかはご自分で判断可能であるとともに他者からの評判を聞くこともできます。
誤りがあれば他者から指摘を受けて訂正されやすいとも言えるでしょう。
4.営利的なサイト
営利的なサイトは、情報料と引き換えでないと全ての情報を閲覧することはできません。
記事の冒頭部分には重要な事項が書かれていますが、途中から情報料を支払わなければ読めなくなっているものがその代表例です。
このように、情報料を支払った人のみが情報を共有することができるような仕組みになっていることから閉鎖的なサイトであると言えます。
どうやって信用に値するか判断したら良いのでしょうか。
それは、閉鎖的なコミュニティ内から聞こえてくる評判を判断材料にするしかないと言えます。
5.なぜ検索サイトで上位にくるのか?
そもそも営利的なサイトは、途中から記事が読めなくなっているにも関わらず、なぜ検索サイトで信頼を得て上位に表示されるのでしょうか。
これには以下のような様々な要素が関係しています。
検索サイトでは「重要な事項」を文字に起こして書いた記事をたくさん書いておけば、信用評価を高くするという仕組みになっていると言われています。
(ただし、今後のAIの発達や検索サイトの運営方針の転換によって状況が全く違ってくるということはあり得ます。)
また、「このサイトがおすすめですよ」と他のサイトがリンクを貼っているような場合には検索サイトが信用評価を高くするという仕組みがあると言われています。
例えば以下のようなリンクがそうです。
(仮)通関士一発短期合格ブログ
私が短期合格する上で参考にしたサイトを以下にご紹介しておきます。
・通関士短期合格○○のサイト
・貿易実務と通関についての○○のサイト
(注意:例なのでリンクはしていません)
そして、「他のサイト」というのは、どんなサイトでもいい訳ではなく、
同じ専門性を持ったサイトからのリンクが信用評価を高めるという仕組みになっていると言われています。
つまり、同じ通関士試験について書いてあるサイトや、通関士の求人を扱うサイトや貿易実務、資格試験に関することを書いてあるサイトから
「このサイトは、おすすめですよ」
とリンクが貼られていればいるほど、検索サイトはそれを認識して検索上位に挙げていくという仕組みになっていると言われています。
このような一連の仕組みを理解した上でサイトを構築して、検索サイトで上位に表示されることは企業にとっては非常に重要な課題となります。
こういった取り組みは、SEO(検索エンジン最適化)と呼ばれています。
つまり、SEOができていれば、それがいかなる内容を書いたサイトであろうと検索すると上の方に表示されるという仕組みになっているのです。
6.そのサイト信用できますか?
営利的なサイトは、記事の冒頭部分には重要な事項を書いた記事をたくさんアップロードしているため途中から情報料を支払わなければ読めなくなっていても検索上位に挙がります。
そして、上記のような同じ専門性を持ったサイトが相互にリンクを貼るように連携し合うと、さらに検索上位に挙がるようになります。
検索サイトで上位に挙がるということは、そういう仕組みを知って巧みに利用できているかどうかが重要であると言い換えることもできます。
もちろん、サイトを検索上位に挙げるためだけのリンクだけではなく、本当に必要があって貼っているリンクもあります。
(当サイト内では、税関や参考資料には青色でリンクを貼ってあります。)
検索サイトで上位に挙がるようにするということは、多くの人の目に自分の情報を届けたいという努力でもありますが、その情報が信用できるものかどうかについては、閉鎖的なサイトの場合は確かめようがないとしか言えません。
企業としては良い製品やサービスをより多くの方に届けたいので、宣伝をしたり、ネット上で製品が検索上位にくるようにSEO (検索エンジン最適化)をしたりすることは当然のことです。
また、どのような効果があるのか、どういった良さがあるのかについて具体的なデータを出して宣伝したりもしています。
しかし、閉鎖的なサイトが売るものは上記のような製品とは全く趣きが異なると言えます。
まったく実態を伴わないものを売っている可能性があると言っても過言ではありません。
仮にきちんとした価値のある物を売っていたとしても、事前に実態が伴うのか精査する必要があることは言うまでもありません。
以下、閉鎖的サイトの疑問に思う点を挙げてみました。
-
- 売っているものが不明瞭
(一見すると通関士試験に関する情報サイトであるが、「試験に関する教材」なのか「ノウハウ」なのか中身が曖昧で不明瞭なものを売っているように見える。) - 価格設定が不明瞭
(中を見ることもできず、どのぐらいのボリュームかも不明瞭な製品についての価値を判断しにくい。例えば、英語学習などで、ノウハウを扱う出版本の価格(たいてい1,000円から2,000円前後)と比較すると、原価不明であるとしか言いようが無い。通関士のテキストでボリュームがあるものでも3,000円程度である。) - 実績が不明瞭
(購入した人の合格率などのデータが皆無であったり、非公開である。)
- 売っているものが不明瞭
7.いろいろなデメリット
非公開サイトの製品を買うことは、購入者になんらかのメリットがあればそれで良いのですが、そうでない場合はデメリットしかないことは言うまでもありません。
時間的・金銭的なロスだけで済めば良いと思いますが、
注意すべきは、精神的なロスです。
非公開サイトと関わりができてしまうと、どうしてもそのサイトの関係から抜け出すのが難しくなります。
自由に批判したり、誤ったことを正すのも難しい状況が生まれるかもしれません。
実名を晒してリアルな関わりになった場合は、なおさらです。
非公開サイトを通して現実的な繋がりができた場合、良い方向に転じれば良いのですが、
そうでなければカルト宗教に入信しているような精神的な負担になり得る可能性もあります。
セールスマンが決して人に薦められるような代物ではない製品を誰かにおすすめしている姿を想像してみると良いかもしれません。
それが何の負担にも感じなくなっている方は、健康状態が良好とは言えないかもしれません。
WHOでは、身体的健康・精神的健康・社会的健康に加えて
「霊的健康」という概念が重要であるとしています。
「霊的」という概念から、宗教的な問題や人間関係など多岐に渡る健康状態について重要視して配慮するようになった訳ですが、
そういった面での健康状態についてどのように考えるかも重要であると私は思います。
8.まとめ
餅は餅屋と言う言葉があるように、通関士試験に関する教材やノウハウに関しては、書店で閲覧したり、アマゾンの中見をしたり、資料請求して吟味ができる納得のいく教材を買えば良いと思います。
(もちろん選んではいけない教材もありますが、そういった教材は当サイト内の記事を読んでいただければ、お察し頂けると思います。)
ノウハウで行き詰ることは確かにありますが、当サイトで書いているような簡単なことを知っていれば、後はいかに多くの問題に取り組める時間を作れるかどうかが問題となってきます。
ネット上で有益な情報を追い求め、活用することは重要ですが、その情報のソース(情報源)や信頼性を確認することは重要です。
「通関士」「独学」「一発合格」などのキーワード検索して、ネット上の情報を取り入れることは重要です。
しかし、ネット上の情報を取り入れる際には、情報を精査して処理する能力を問われていると考えておくべきだと思います。
社会人ともなれば情報の裏は取っておかなければ危ういと言わざるを得ません。
当サイトも以下の記事に書いたような内容が満たせなくなれば、もはや信用できない情報として扱われ、検索サイトに掲載もされなくなると思われます。
こちらの記事も併せて読んでみてください。