通関士試験・通信講座6つの強み

前回の予備校の考察に引き続き、

今回は通信講座について見ていこうと思います。

今回の分類に関しては、以下を読んでもらうと分かりやすいと思います。

上記記事の山岳登山の例えで、シージ・スタイルか、アルパインスタイルか

要は「長期・安定型」か「短期・速攻型」かのどちらかで分類して考察してみました。

今回は「短期・速攻型」の通信講座について、

強み・ウィークポイントに分けて詳しく見ていきます。

目次

通信講座の持つ6つの強み
通信講座の持つウィークポイント

通信講座の持つ6つの強み

短期・速攻型として、
通関士試験の受験日まであまり時間が残されていない初学者の方にとっては、
他と比較するとかなり大きな強みを持っていると思います。

①時間的な側面で大きな強みがある

自宅で自分のペースで学習を進められるようになっており、
予備校ほどボリュームはなく、
要点を絞ったつくりとなっています。
このため、時間的な側面で大きな強みがあるといえます。

コンパクトな紙ベースの教材に対してDVDの講義で補完しているので、
独学で理解に苦しんで行き詰るというロスタイムもなさそうです。
さらに、行き詰っても質問で解決できる強みもあります。

②経済的な側面で強みがある

要点を絞ってコンパクトな教材となっているので、
予備校よりも費用がかかりません。
ただし、独学より費用は高くなるでしょう。

具体的には、私が調べた範囲ですが、
予備校が20万円程度であるのと比較すると、
通信講座は5万円程度で済むでしょう。
ちなみに、独学であまり手を広げなければ、1万円程度でしょう。

③最新情報を得られる大きな強みがある

法律改正や試験方式の変更などを踏まえた最新の情報をプロとして教えてくれます。

法律改正があると昨日まで正解だった答えが、
明日には陳腐な時代遅れの不正解に変わってしまいます。

この点をプロとしてしっかり押さえているのが、予備校と通信講座に共通するところです。

また、勉強方法や試験に合格するためのメンタル面が確立していない方には効果的な方法を教えてくれます。

情報を制すものは全てを制すです。

④質問をできる強みがある

独学ではできない「質問」をできます。
③の最新情報を踏まえた、プロとしての実績に基づく答えを返してくれるでしょう。
行き詰った時のロスタイムを減らせると思います。

⑤計画をたてやすいという大きな強みがある

教材の量と所要時間が決まっているので、
どのぐらいの期間でどのぐらいの量の勉強をこなせばよいのか
把握しやすくなっています。

予備校ほど丁寧ではなく、テキストもコンパクトである点が、人によっては大きな強みとして働くのではないでしょうか。

また、標準的なモデルコースに沿って、
どのぐらいの勉強をこなさないといけないのか、
今自分はどの程度遅れているのかなど、
進捗管理をしてくれる通信講座もあり、
学習面でもメンタル面でも有利に活用できる場合があります。

「質の良い焦り」と「質の悪い焦り」があり、
後者は気持ちだけ空回りするだけで、プラスに働くことはないでしょう。
進捗管理がうまくできれば、質の良い焦り方で日々の学習を進められるでしょう。

独学では、この進捗管理が自分自身でできるかどうかが合否の決め手と言っても過言ではないでしょう。

⑥教材に整合性があるという大きな強みがある

予備校と同様に、教材に整合性があります。
独学の場合は、教材の整合性をとるのが難しくなることがあります。

分かりにくい点があるからといって他の出版社・会社から出ているものに安易に手を出してしまうと、説明や指導方法が違う場合があり、混乱して痛い目にあう可能性があります。

スポーツで考えると、
コーチやレッスンプロを2人雇うようなものです。

技術面の指導方法がまったく違う場合もあるでしょう。
普通はコーチは1人だけではないでしょうか。
ただし、1人が技術面を担当し、
もう1人が健康管理とメンタル面を担当するなど、
互いに連携しているなら話は別でよい効果が期待できるかもしれません。

独学では自分に合った「コーチやレッスンプロ」に当たる
「教材」を選ぶ必要があります。

そして会社や執筆者の違う教材を使用する場合は、その「整合性」を自分でとることを要求されます。

この点も独学で合格する上での鍵を握る部分となってきます。

時間に十分な余裕がある方なら、自分にあった参考書を探して何冊か読み比べることもできるかもしれません。

しかし、通関士の参考書や問題集はどのようなものがあるか調べて実際に手にとってみるのが一番よいのですが、比較対象が書店に全て揃っているというわけではありません。

東京や大阪・神戸にお住まいの方でも、大きな書店に足を運んでもない書籍があります。

その見つけられない可能性の高い書籍は、
公益財団法人日本関税協会が出しているものです。
人口の多い都市部の特定の書店にしか在庫を置いていません。
書店に在庫がないため転売屋が売っていたりします。
有名な参考書や問題集を出していますが、
試験に出題されないような範囲や、
出題頻度の低い難問まで載せていたりします。
また、ホームページで中見検索ができるかというと、
閲覧できるのは、ほんの1ページ程度です。
そのような書籍を比較対象とされるかどうかは、
ご自分の判断にお任せします。

通信講座の持つウィークポイント

①👎予備校と比べて教材がコンパクトに収まっているため、初学者の場合は、もっと丁寧に教えて欲しいという要望には答えきれない部分があるかもしれません。

予備校ほど教材が充実していない分、簡略化されてコンパクトにまとまったテキストを多少は自分で読み解く必要があります。

しかし、これが逆に能動的な勉強方法を促すきっかけになり、プラスに働くタイプの方もおられるでしょう。
DVDでテキストを補完しているものであれば受動的な勉強スタイルでも問題ないでしょう。
丁寧な説明をしてある参考書に比べて最終的には要点が拾いやすくなるメリットもあります。

②👎経済的な側面で、ロスが独学よりも大きい(受講料がやや高い)と言えます。

これは、以下③にも繋がってきます。

③ 👎投資している分、教材が合わなければ、すぐにでも他の学習方法へ移行するのが心理的にやや難しくなってきます。

これは裏返せば、

身銭を切っているので、他に再度投資せずに粘り強く同じ教材で学習しようとする意志を固くする性質を持っていると言えます。
この性質がさらに強いのが予備校です。

以上、通信講座の強みとウィークポイントをそれぞれ見てきました。
ご自分にあったスタイルを選択して短期合格を目指しましょう。

次回は、「独学」についてみていきます。

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名前:スギモト 通関士試験(平成18年度)を6か月の勉強期間を経て短期合格しました。 通関士試験に短期で合格するための情報を集めてみました。 通関士試験合格を目指す方のお役に立てれば幸いです。