いくら試験対策をしていても、試験の当日になると自信がなくなって、実力が発揮できなかったという経験をされたことはありませんか?
それは、自分のしてきたことを過小評価してしまうからかもしれません。
あなたのしてきたことを評価してくれる人、褒めてくれる人は周りにいますか?試験直前までエールを送ってくれる人があなたの周囲には存在しますか?
仮に、試験会場に入る直前まで応援してくれる人がいたとしても、
最後は試験場で席について、ひとりで試験を受けなければなりません。
そんなとき、自分のしてきたことを評価し、応援できるのはあなただけです。
試験が始まってから最後まで、諦めずに全力を尽くすようにエールを送れるのは、あなただけです。
そんな、孤立無援の試験会場で、しょっぱなから解けない問題に連続してあたると、対策が不十分だったのだと自分を責め、自信を失ってしまう時があります。
ここで「ケアレスミス」が発生します
そういうときに限って、設問を1つ飛ばしたことが原因で、マークシートの位置がずれていたりします。間違えた箇所まで戻って消そうとすると、消さなくていい部分まで消してしまいます。そして、いよいよ焦りに駆られた手で塗り直そうとすると鉛筆の芯が折れます。咄嗟に予備の鉛筆に手を伸ばすと、勢いあまって卓上から落ち、鉛筆の芯と心が折れる音を同時に聞くのです。このワースト・ケース・シナリオ(最悪の事態)に対処する術を持たず、漫然と時間を浪費すれば見直しする時間も失い、折れた鉛筆の芯とは違って取り返しのつかないことになるでしょう。
こういった絵に書いたような最悪のシナリオのきっかけとなった問題を後で調べてみると、正解率が20%を切るような、答えられなくてもよい問題であったりします。
そんなものに我を忘れて焦らされるほど無駄なことはありません。
連続して問題が解けなくても、解答ミスをしても、冷静にやるべきこと(6割取る)を思い出して、諦めずに試験を続行できれば、たいていは乗り越えれるはずです。
しかし、試験が苦手で、どうしても冷静になれず失敗することが多いという方は、ほんの少しの行動で解決できるかもしれません。
それは、どういうことかと言うと、
いままで自分のしてきたことを評価して、冷静に最後まで諦めず合格を取りにいくのだと自分自身にエールを送るということです。
自分自身にエールを送り、鼓舞するといったことは、プロスポーツ選手のようで難しいことだと思いますか?
彼らの中には、「気合だ!気合だ!気合だ!」「やってやるって!」などと連呼するタイプの方もいれば、静かにそれをやっている方もいるのです。
すべて「やるか、やらないか」の誰でもできる些細なことです。
試験会場で大きな声で士気を鼓舞すると退場させられても困りますから。
親指と人差し指を擦り合わせるとか、呼吸を整えるとか、手首を触ってみるなど目立たない行為でもいいので、後者の方を真似してみるといいと思います。
鉛筆の削った部分にアロマオイルを垂らしておいて、その香りを嗅ぐという方法も使えるかもしれません。
いわゆる「ルーティーン」というものですね。
ただし、ぶっつけ本番でやっても何の意味もないと思いますので、普段から勉強を終えた後にこういったルーティーンをやってみることをおすすめします。
本番でもし、冷静さを失いそうになったら、このルーティーンをやると自分を取り戻せるかもしれません。
ルーティーンをしながら、自分が忙しいなか時間を創出し、積み重ねてきた勉強時間と勉強してきたあなたの姿を思い出してください。
あなたは、自分を褒めて、諦めるなとエールを送ることができるはずです。
そうすると、自分が持つゾーンに入ることができ、
出来ない問題は跳ね飛ばして、
出来る問題だけを確実に取ることに集中し、
最大限の実力が発揮できるのではないでしょうか。
このように考えてみると、メンタル調整は試験会場に行く前だけではなく、試験勉強に着手した時から取り組まなくてはならないものであると思いませんか?
私は、ここでルーティーンとして、
もうひとつおすすめするのが、
「自分が録音した教材を試験場までの道のりで聞くこと」です。
試験直前の最終チェックになることは言うまでもありませんが、
自分が学習してきた積み重ね(録音教材)を自分の声を通して自分の耳に入れることで、自分が積み重ねてきたことを体感することができるからです。
落とす要素は3つだけ
落とす要素として、分析して出てくることは次の3つぐらいではないでしょうか。
①正解率の高い問題を取りこぼした
②ケアレスミスがあった
③見直しをしていなかった
これらはすべてメンタル調整について知識がなかったか、メンタル調整に意識的に取り組んでこなかったからと言えるのではないでしょうか?
自己採点して6割に達していなければ、本試験ではほぼ確実に落ちています。
この6割に到達していない原因は、正解率の高い問題を取りこぼしているからだと思います。
勉強時間が足りないのではなく、
「正解率の高い問題だけを6割取れれば合格するのだから最後まで諦めない!」というメンタリティを維持できなかったから落ちるのではないでしょうか。
通関実務も正解率の高い問題を落とさないように、最後まで諦めずに見直しをすることが重要だと思います。
正解率の高い問題を落としていなければ、合格ラインが引き下げられて合格できることもあるかもしれません。
絶対に最後まで諦めず、取りこぼしのないように6割を取ろうとする人だけが合格に最も近い人と言えるのではないでしょうか?
試験対策も、「正解率の高い問題を確実に押さえて、6割を取る」という目標で臨めば、2ヶ月程度でも間に合うかもしれません。(私は6ヶ月かけましたが、実際に2ヶ月で合格される方がいらっしゃいます)
「もう2ヶ月しかない」と考えて、焦って諦めの気持ちを抱きながら自己を過小評価しつつ試験に挑む人と、
「まだ2ヶ月もある」と考えて、諦めずに着実に取りにいく気持ちがある人のどちらが合格に近いと思いますか?
あなたが指揮官だと思って考えてみてください。どちらの兵士を戦場に連れて行きますか?
(最近「キングダム」を読んだので、このような例えが出てしまいます)
例え、もし失敗しても、
今集中して取り組むことは、来年への遺産として確実に残ります。
そんなことも視野に入れて冷静に取り組む気持ちを最後まで維持し続けましょう。
選択はあなた次第です。
最後まで諦めず、自分が主導権をとり続けることが大切です。
試験会場ではあなた以外に命令したり指揮を執る人はいません。
士気が低ければ自分自身を鼓舞して、決して諦めないようにしなければならないでしょう。
大げさだと思いますか?
通関士試験は社会人で仕事をしながら余裕でさくさくと取れるような代物ではないと私は思います。
ただの通過点程度に思って受けると確実に落ちる試験です。
法学部を出ていても落ちています。
受験エリートでも落ちています。(首都圏の有名大学を出ている人も1回目は失敗した人を知っています)
この資格は、全科目受験の場合は、本気にならないと取れないと思います。
逆に、通関士試験に合格できたなら、たいていの壁は乗り越えられる人間だと認められてしかるべきだと思います。
合格した時の達成感もさることながら、この通関士試験を通して身につけた知識や勉強方法が、今後の人生に大きな影響を与えることは間違いないと思います。
結構いやらしい問題も解かされるので、苦労もすると思います。
その苦労が、偉そうな感じではなく、後輩におしみなく知恵を授けるような懐の広さというか、気持ちの余裕となって溢れ出てくるのではないでしょうか。
(まあ、そうではない人も世の中にはいますが・・・。プロセスの問題でしょうか?)
ここまで読んでくださった方に感謝します。
そして、私の拙い文章をここまで読んでくださった方は、
根気強く絶対に最後まで諦めたりせず、士気を保ち続ける力を持っていらっしゃる方だと思います。
ご健闘を心よりお祈りしております。
勉強をいち早く軌道にのせて継続するために必要なことやルーティーンにもなる学習方法について以下の記事で書いてみました。参考になれば幸いです。