通関士試験に挑む社会人の不合格回避ルートについて考えてみました。
本来であれば、「合格のためのルート」とポジティブに書きたいところですが、
特に、通勤や仕事で勉強時間確保の難しい社会人が「リスクを覚悟の上で受験する場合」に焦点を当てて考えてみました。
今回はその概説編です。
目次
1.遭難(不合格)が起こる原因
1.1.進捗状況・現在位置不詳
1.2.バランスを崩す
1.3. その他の原因
2.最優先して対策すべき原因
3.まとめ
1.遭難(不合格)が起こる原因
みなさんは山登りをされますか?
登りは苦しいことも多いですが、頂上や展望台に行って見る眺めはいいものです。
最近は多くの方が山登りをされています。登山の専門店も増えてきたように思います。
そんな人気が衰えない登山ですが「遭難」という最悪の事態も増えているようです。
そんな登山で起こる「遭難」になぞらえて、通関士試験の「不合格」が起こるプロセスを考えながら、対策を検討していきたいと思います。
まずは、以下の統計資料を参考にして原因を見ていきます。
1.1.進捗状況・現在位置不詳
原因の40.2%程度を占め、1番目に来るのが、
「道迷い」です。
意外に思われる方もいらっしゃると思います。
遭難しないためには、この「道迷い」に対して優先的に対策をする必要があります。
通関士試験の場合も同じことが言えると思います。
自分が合格という目標地点からどのぐらい離れているのか、
どのような勉強を、
どれだけすれば良いのかを把握することは重要です。
自分が今どこにいるのか把握できないことから起こる「道迷い」ですが、
「進捗状況」や「現在位置」の確認ができていないことと同義に考えて、詳しく原因と対策を説明していきます。
1.2.バランスを崩す
次に多い遭難原因は、
「滑落(16.8%)・転倒(15.1%)」の31.9%が2番目となります。
これが最も遭難に直結しそうな原因なのですが、1番目ではないのです。
滑落・転倒の原因は「バランスを崩すこと」です。「不注意」も原因に挙がるでしょう。
通関士試験で「バランスを崩す」「注意不足」というと、私はすぐに次のことを思いうかべました。
ひとつは、
「通関実務に重点を置くべきであることを知らなかったために、バランスの取れた試験対策ができずに不合格となってしまった」
もうひとつは「ケアレスミス」です。
実は通関士試験における不合格になる原因として前者(通関実務)の対策は特に重要です。
滑落・転倒に対する登山の対策は状況に応じて装備の充実を図ったり、適切な装備の使い方を熟知することが必要です。要は、「転ばぬ先の杖」の使い方をマスターするということになるのでしょう。
雪山に行くなら、「転ばぬ先の杖」として、ピッケルやアイゼンといった装備が必要なのは山の世界では常識です。
(↓こういうものが、アイゼンです。靴につける滑り止めの鋭利な爪のようなものです。)
(↓こういうものがピッケルというものです。先が鋭利なツルハシのようなもので雪面に突き立てて使います。滑り始めたら、これで止めるほかありません。)
ピッケルとアイゼンを持たないで、冬山に登って即遭難と言うようなこともあります。
通関士試験でも良く似たことがあります。
通関実務科目の試験対策を重点的にするということについて知らなければ、
冬山と同じように、滑落・転倒して即不合格です。
どのように対処すればよいかということを念頭に置いて、原因と対策を第4回目から説明していきます。
1.3. その他の原因
次に病気や疲労が13.1%で3番目となります。
それ以降は悪天候、野生動物襲撃、落石、雪崩、落雷、鉄砲水、有毒ガスなどがあります。
大きくまとめると「突発事項」になると思います。
病気や疲労は、健康管理・自己管理という面も大きいと思います。
突発事項に対処するには、事前の情報収集と判断能力に尽きると思います。
これについては、通関士試験の場合に置き換えて「自己管理」「事前の情報収集と判断」ということを念頭に置いて、原因と対策を説明していきます。
2.最優先して対策すべき原因
上記の遭難(不合格)原因で、最優先して対策すべきなのは、「道迷い」です。
これは通関士でも同じことだと私は思います。
「進捗状況」や「現在位置」の確認ができていなければ、最優先で取り組む必要があるでしょう。
それさえできれば、遭難(不合格)の確立をぐっと下げることができるはずです。
不合格の確立がぐっと下がれば、合格する確立が格段に上がるということです。
テキストを片っ端から読んで、ありったけの問題集に取り組み、予備校の授業もフルに受けて、お金と時間を惜しまずに費やして、何があっても絶対に落ちない体で挑めば確実に合格できるのでしょうか?
私はそれだけでは不合格になる確率を下げることにはならないと思います。
ノースフェイスやモンベルと言った有名ブランドの山装備を買い込んでも、遭難する確立を下げることにはならないのです。
不合格(遭難事故)にならないように意識して対策することがあるのです。
3.まとめ
登山でも遭難事故にならないためのセオリーがあります。
通関士試験でも同様に、不合格にならないためセオリーがあります。
そのセオリーを踏まえて試験対策に取り掛かることは非常に重要です。
次の記事で具体的な対策を解説していますので、ご一読ください。
ちなみにこの記事を書く上で参考にさせていただたのが、プロの動画です。
山で遭難する理由 BC穂高(大田毅彦さん)